7.神戸・兵庫・近畿地方で建てるお墓の形を選ぶ

お墓の形や大きさには、特別な決まりはありません。
基本的にお墓の形は、好みに合わせて自由に決めることができます。
ただし、墓地の区画が定められている場合は、
それに収まる大きさにしなければなりません。
また、墓地によっては、お墓のカタチについて、
ある程度規制をしている場合もありますので、
その墓地・霊園の規定沿った墓石を建てる必要があります。
従来の墓石のカタチは「和型墓石」と「洋型墓石」が中心でしたが、
最近では、故人をイメージしたものや、お好きな言葉を刻字したものなど、
個性的な「オリジナルデザイン墓石」も数多くつくられています。
和型墓石
出し扱いでレイアウトをしてください。
和型墓石の最も標準的なものは「和式角柱角」と呼ばれるものです。
これは台石の上に竿石と呼ばれる塔状の石を建てたものです。
現在の墓石のような形態の和型墓石は、
江戸時代の中期頃からつくられてきたと言われており、
現在でも多くの人が和型墓石を建立しています。
和型の墓石は、3段重ねのものが主流になっており、
上から順番に竿石、上台、下台で構成されています。
(※これらの名称は地域によって呼び方が異なります)
寸法は、正面から見た竿石の幅によって墓石全体の大きさも違い、
8寸型(約24cm)、9寸型(約27cm)、尺角型(約30cm)などがあります。
和型の墓石にも、竿石上部の形状を変えたり、
蓮華台や、スリンと呼ばれる豪華な装飾を施すなど、
好みに合わせて少しずつデザインを変えることもできます。
洋型墓石
高度経済成長期の霊園ブームを機に、
公園形式の墓地や芝生墓地が数多くでき、
洋型の墓石を選ぶ人も増えてきました。
洋型といっても、日本で考え造り出されたものですから、
厳密に言えば、和洋折衷型と考えることもできます。
洋型墓石は竿石の竿石の形状により、
正面を斜めに削り落とした「オルガン型」と、
シンプルな直方体の「ストレート型」の2種類が一般的です。
洋型墓石は和型墓石に比べ安定感があり、
地震にも強いことから、近年人気が高まっています。
墓地や霊園によっては「洋型墓石」しか建てられないところも、
増えてきておりますので、事前に確認する必要があります。
石材店によっては、柔らかなアール加工を施したり、
竿石の形や花立などに、工夫を凝らしたりして、
さまざまなデザインの洋型墓石が用意されているので、
自分の好みに合ったものを選ぶことができるでしょう。
これらは、オーダーメイドの雰囲気を持ちながらも、
あくまでも既成のデザインなので、デザイン費が掛からず、
完全オーダーメイドのオリジナルデザインの墓石に比べて、
予算を低く抑えることができるという利点があります。
洋型墓石の基本的な構造は、竿石、上台の2段型のものと、
2段型に下台が加わった3段型が一般的なカタチです。
オリジナルデザイン墓石
中国の石材加工技術の発達や人件費の安さなどもあり、
自分の個性をお墓にも反映させたいという意識の高まりから、
一般的な形式にとらわれない、デザイン性に富んだ、
オリジナルデザインの墓石を建立する人も増えてきました。
この背景には、「家」という制度をもとに考えてきた、
一族の墓という考え方から、核家族化の進む現代社会においては、
その家だけの墓もしくは、個人を主体としたお墓へと、
人々の考え方が変化している、という事情があると考えられます。
そのカタチも、故人の趣向を汲んだり、
家族の心や想いをお墓に表現したものもあります。
生前建墓であれば、自らの思いを反映させたり、
家族の絆、家族の生きた証を強く感じさせるものもあります。
時には、趣味の道具や本の形をかたどったお墓、
お酒好きだった故人を偲んでつくった徳利型のお墓など、
個性あふれるさまざまな形のものが登場しています。
また、墓石の正面には、家名ではなく自分の好きな言葉を彫ったり、
立体彫りにて、お好みの図柄や礼拝の対称などを彫刻することもできます。
ただ、和型墓石ならば、墓石に使用する石材の善し悪しや、
熟練職人による、精度の高い加工と磨きによってつくられた墓石なら、
消費者にとって、「良いお墓」と呼べるものが出来上がるでしょう。
しかし、自分の理想にかなった、イメージ通りのオリジナルデザイン墓石を
つくるためには、「オリジナルデザイン墓石」に精通した信頼できる石材店を探し、
十分な時間をかけて、担当者とよく話し合うことが最も重要なポイントです。