9.建てたばかりのお墓にひび割れが?
今回の事例は、墓石のひび割れに関する事例です。
ありとあらゆる言い訳トークを備えている石材店もあると聞きます。
【事例.4】完成したばかりのお墓なのにひび割れが!
石材店から施工工事が完了したとの連絡を受けて、霊園に確認に行ったところ、
完成したばかりのお墓なのに、墓石にひび割れがありました。
さっそく取り替えてほしいと、石材店にお願をしたのですが、
なかなか対応してもらえなくて困っています。(60代・女性)

【解説】建ててすぐの墓石が自然にひび割れするとは考えにくい
こうしたトラブルが発生した場合には、
先ず契約書に同様のケースに該当する記載がないか確認をすることです。
そして、保証が付いていれば、その内容について双方で確認し、
それに従って対応してもらえるよう交渉します。
もし、保証について明記されていない場合でも、
完成したばかりの墓石にひび割れが生じるなんてことは、
よほど強い衝撃を与えない限り、通常では考えにくい状況です。
ただ、お墓に使用する石は、打撃には弱いので、
角の部分や、蓮華加工などの鋭利な部分は、
ちょっとした衝撃でも欠けてしまいます。
今回のケースのように、墓石全体にひび割れが生じているのならば、
原石もしくは、加工・施工上に原因がある可能性が高いでしょう。
一般的には、建立後一年以内に発生した瑕疵であれば、
社会通念上、石材店側には保証の義務があると考えられます。
どうしても業者側が、交渉に応じてくれない場合は、
最寄りの消費生活センターに相談されることをおすすめいたします。
【参考文献】「霊園ガイド・2011上半期号」(株式会社六月書房発行)