庵治石のお墓・墓石の値段が高い理由?
こんにちは。兵庫県神戸市兵庫区にある株式会社第一石材の能島です。
(一社)日本石材産業協会認定の「1級お墓ディレクター」です。
のじま
お墓に使用する石は、国産から中国産、そしてインドやヨーロッパの石など、数多くの種類があります。
その数、150種類以上はあると言われています。
そんな中で、最高級の墓石材として有名なのが、香川県高松市で産出される「庵治石(あじいし)」です。
そして、庵治石の中でも、日本一どころか、世界で最も高価な墓石材として君臨するのが「庵治石の中の庵治石」と評される、「大丁場(おおちょうば)」というエリアで産出される「庵治石細目(こまめ)」なのです。
しかし、意味もなく高価なわけではありません。
きちんとした理由があるのです。
今回の記事は、庵治石が世界一値段の高い墓石材である理由についてお伝えしたいと思います。
目次
1.墓石に使えるのは全体の3~5%
庵治石の中でも最も良質の「庵治石細目」が採掘される大丁場付近では、年間約3,720トン(一般社団法人日本石材産業協会・2004年調べ)の庵治石が採石されます。
その内、墓石などの製品材料として使用されるのは、採石された庵治石の全体量のわずか3~5%程度しかありません。
その他の大半の石は、建築用の基礎石・庭石・石垣を築く築石(つきいし)、そして、土木用として、護岸工事の埋め立て用などに使用されます。
庵治石は、なぜこのように、採石量に対して、墓石などの製品として使用される割合が少ないのかというと、庵治石の採石丁場は他の石の採石丁場と比べると、岩盤に入っている亀裂が非常に多いため、大きな石が採れにくいのが要因です。
つまり、庵治石が採れる岩盤はキズが多いため、墓石材として使える部分が少ないので、必然的に値段が高くなるということです。
2.庵治石の岩盤の亀裂の呼び名
庵治石の岩盤に入っている亀裂には、それぞれに呼び名があります。
そして、これらの呼び名は、庵治石の採石丁場だけで使用されている独特の用語なのです。
- 南北方向の亀裂が「かさね」
- 東西方向の亀裂が「二番」
- 水平方向のものは「目」
と呼ばれています。
この、「かさね」と呼ばれる亀裂のほとんどが縦方向に、「二番」と呼ばれる亀裂は横方向に走っています。
そして、「かさね」「二番」「目」には、それぞれキズといわれる筋があり、それぞれ「かさねキズ」「二番キズ」「目キズ」と呼ばれています。
キズには、他に、「青タン」「白キズ(こもりキズ)」、火薬による爆破の「発破キズ」と呼ばれるものもあります。
どれもが独特の用語なので、よくわからないかと思いますので、それぞれについて簡単に説明させていただきます。
(1)「かさね」とは?
瀬戸内火山の活動期に、南部方向が高く北部方向が低くなるような、四半球状の急激な上下方向への地殻のたわみにより、北側部分に放射線状の亀裂が生じました
この筋は、南北にほぼ縦方向に走っており、この亀裂が庵治石の産地にも起こり、庵治石丁場の独自の言葉で「かさね」と呼ばれています。
この部分は、石割り作業において最も割りにくい面の方向でもあります。
「かさね」は、原石を切る段階で見つかるので、でき上がった製品に、このキズが残ることはほとんどありません。
(2)「二番」とは?
「かさね」に対してほぼ垂直方向(横方向)に入っている筋を「二番」といい、石割り作業においては「かさね」の次に割りにくいとされています。
「二番肌」もかさね肌と同様に、石を切ったり磨いたりする段階で発見されますが、まれにわかりにくいキズがあり、石職人の目をくぐり抜け、製品になってしまうこともありますので出荷の段階でのチェックを要します。
(3)「目」とは?
地盤に対して水平方向にあり、一番割れやすい方向でもあります。
これでも、一般消費者にはよくわからないですよね。
とにかく、庵治石での墓石づくりはキズとの戦いなのです。
3.自然の石目を活かした墓石「天の河®」
キズではないのですが、業界では「ナデ」と呼ばれる、帯状に流れる模様が石の表面に現れたりもします。
通常は、「ナデ」のない部分を選びながら墓石をつくっていくのですが、逆に、この「ナデ」の部分の模様をデザインとして上手く取り入れたオリジナルデザイン墓石もあります。
この模様は上手く使えば極めて美しく、珍しいものもありますが、探して思い通りの模様を見つけることができるといったものではありません。
まさに、大地の自然が織りなす唯一無二のデザインなのです。
近年では、この偶然にして現れた美しい柄目の石を上手く組み合わせてつくる、世界でたった一つだけのオリジナルデザイン墓石「天の河®(あまのかわ)」も話題を呼んでいます。
当社、第一石材は、全国でも数少ない「天の河®」取扱店です。
興味がおありの方はお気軽にお問い合わせください。
4.歩留まりの悪さと加工の難しさ
「庵治石は玉石」という言葉が残っているように、元々庵治石は玉石(玉状の石)でした。
明治時代の初期頃までは、山の花崗土(真砂土)を取り除き、庵治石を取り出していたのです。
そして、土の中から彫り出した玉石が良質の「庵治石細目」であれば、その下にある岩盤も良質な「庵治石細目」であり、「庵治石中目(ちゅうめ)」であれば、その下の岩盤も良質の「庵治石中目」であるとされていました。
「庵治石中目」が採石される場所は比較的キズが少ないため、大きな石が採れやすいのですが、「庵治石細目」が採石される場所はキズが多いため、大きな石は採れにくく、中目に比べて小さな石しか採れないと言われています。
一般的に、庵治石の丁場は他の石の採石丁場(採石場)と比較するとキズが多いため、それぞれの筋に沿ってキズを避けながら、キズのない部分を岩盤から切り出すため作業効率が悪くなります。
また、採石された石を加工する段階においても、原石の状態では見えていなかったキズ等が出てくる場合もあり、黒玉(黒い大きな斑点)やナデの問題、石目・色目合わせの難しさ等々、製品に仕上がるまでのリスクが他の石種と比べて非常に高い石なのです。
それゆえに、必然的に高い値段になってしまうのです。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
庵治石が世界一値段の高い墓石材である理由をご理解いただけましたか。
- 石全体にキズが多いため、墓石として使用できるのはほんのわずか。
- キズを避けながら材料を確保していくという加工の難しさ。
この2つが庵治石の墓石の値段が高い、最も大きな理由なのです。
逆に少々難のある部分を使って加工された庵治石の墓石なら、その分値段も安いということです。
でも、せっかく世界最高級と称される素材を選ぶのだったら、良い石と良い加工でつくりたいものです。
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