今一度「お墓のデザイン」を考える!(7)やはり石材店選びが重要! (神戸・兵庫のデザイン墓石編)
消費者がそのデザインを気に入るかどうか?
プロがデザインしようが、素人がデザインしようが、
最終的に、消費者がそのデザインを気に入るかどうかです。
ルイ・○○トンやエ○○スなどの有名ブランド品に関しても、
人それぞれによって、デザインの好みが異なりますし、
ブランド品なんて全く興味がない方もいらっしゃいます。
ルイ・○○トンやエ○○スなどの有名ブランド品は、
もちろん、プロの一流デザイナーがデザインをしていますが、
消費者にとっては、そんなものはどうでもいいことなのです。
結局は「好き」か「嫌い」かのどちらかなのです。
お墓のデザインにも同じことが言えます。
「プロのデザイン」か「素人のデザイン」かという問題ではなく、
消費者が「好む」か「好まない」かが大きな問題です。
こうなると、お墓を購入する消費側と、石材店の営業担当者、
デザイン・設計担当者との相性が問題になってきます。
要は、相性や感性が合うかどうかです!
つくり手で出来栄えが大きく変わる!
次に、見た目のデザインは気に入ったとしても、
石の質や加工精度など、品質に問題はないかどうかです。
デザイン墓石の場合、通常は(おそらく90%以上)、
日本国内で加工されることはほとんどありません。
ほとんどが中国の石材加工工場でつくられるのです。
そして、中国の石材加工工場に直接依頼する石材店は極めて少なく、
石材商社を通じて墓石の製作を依頼するのが大半です。
そうなると、お墓を注文した石材店が、大手であっても、
老舗であっても、品質の良し悪しとは何の関係もありません。
その石材店から、依頼を受けた石材商社が、
中国のどこの工場に製作を依頼するかで品質が異なります。
ちなみに、ルイ・○○トンやエ○○スなどの有名ブランド品は、
見た目の好みはともかくとして、とても丁寧につくられています。
これが、お墓と有名ブランド品とは大きく違うところです。
良いお墓づくりは石材店選び!
良いお墓ができるかどうかは、最終的にはやはり「人」。
消費者の好みに合わせてデザインを考えていく、
和墓と違いデザイン墓石となると、なおさらのことです。
経営者のモノの考え方や方針、営業担当者の人柄など、
満足のいくデザイン墓石ができるかどうかは「人」次第です。
余談になりますが、私は仕事柄、中国に行くことが多いのですが、
ホテルの部屋に飾られている絵が歪んでいることがよくあります。
過去に、二度や三度のことではありません。
1センチ程度の傾きは、ごく普通に見られる光景です。
ひどい場合は、数センチも傾いているのです。
おそらく、部屋の掃除をするスタッフも気にしないのでしょうし、
その人たちの上司も、特にそのことを指摘することもないのでしょう。
そして、その部屋に泊まる宿泊者の中にも、
この歪みが気になる人と気にならない人がいるはずです。
たとえば、この歪みが気になる人が設計や加工をした墓石と、
気にならない人が携わった墓石とでは、出来栄えは同じでしょうか?
私、個人的には、墓石の出来栄えは大きく違うと思います。
上の画像は、デザイン墓石ではないが、日本三大石材加工地の一つである、
香川県・高松市、「庵治・牟礼(あじ・むれ)」のやくもの職人、
松原 勲氏による、墓石の蓮華加工の下準備をしているところです。
そして、見事な庵治型上下蓮華加工が出来上がりました(下図)。
一枚一枚の花弁が薄く反り返った蓮華加工は、正に「匠の技」です。
以下の中国で加工された蓮華加工と比べると一目瞭然です。
花弁が厚く、全体にボテッとした感じです。
これは、加工技術力の差はもちろんのことですが、
それ以前に、根本的な「こだわり」の度合いの差です。
今回は、明らかな出来栄えの違いを解って頂きたく、
日本と中国の蓮華加工の差を例に挙げましたが、
通常の墓石の加工においても、工場によって大きな差が生じます。
これは、「日本だから」「中国だから」という問題ではなく、
加工工場によって、製品の精度が大きく異なります。
「ここまでするか!」という工場もあれば、
「これで十分でしょ!」という工場もあります。
これは、「日本」「中国」という問題ではなく、
それぞれの工場の経営方針に起因するところが大きいのです。
家でも墓石でも、ちょっとしたことで大きく変わるのです。
ただ、そのことを消費者が分からず、見抜けないだけなのです!
そうなると、やはり「石材店選びが最も重要」ということになります。
~つづく~