お墓の値段はどうやって決まるの?失敗しないためのポイントを解説
お墓の購入を検討されている方が、もっとも気にしていながらもよくわからないとおっしゃるのが「値段」。
高いものもあれば、激安を謳っているところもありますし、だいたいお墓に必要な費用には、どんな内訳があるのかもわからない。
というのが一般的な感想だと思います。
こんにちは。(一社)日本石材産業協会認定「1級お墓ディレクター」資格の能島孝志です。
兵庫県神戸市で、“カロート(納骨室)に水が入らない特許構造墓石”『信頼棺®』を販売する、(株)第一石材の代表を務めさせていただいております。
能島
そこで今回は、お墓の値段に差がある理由や、値段の内訳などに関してお話しさせていただきます。
目次
1.お墓を建てるときに必要な値段の内訳とは
お墓は度々建て替えるものではありません。
通常は一生に一度あるかどうかです。
だから、どれくらいの費用が必要なのか誰もわからないという問題に直面するのです。
では、お墓を建てるときに必要になる費用の目安と内訳から見ていきましょう。
この内容がわかるだけでも、少しはすっきりしていただけるのではないかと思います。
1-1.永代使用料
永代使用料と申しますのは、お墓を建てる場所である「墓地」「霊園」などの土地を借りるために必要な費用です。
一般的に、「墓地代」「土地代」と呼ばれるものです。
永代使用料は、お墓を建てるとき、最初に払ってしまえば後は管理費を払うだけになります(一般的にこうですが、墓地や霊園によっては違うところもあります)。
永代使用料を支払うことによって、その墓地にお墓を建てる権利を有することになり、いつでも安心できる人生の拠り所を得ることができるようになります。
永代使用料の目安ですが、地域や運営している団体・管理状態、そして墓地の広さなどによって異なります。
あくまでも目安ですが、土地の値段が高いと言われる東京23区で、150万円~200万円、関東圏なら50万円~100万円ということです。
対して、第一石材がある関西圏でしたら、おおよそ30万円~70万円が目安となります。
ちなみに、神戸市営墓地の場合は、1㎡あたり24万円~となっております。
具体的な費用については、お問い合わせいただけますとご要望にあった墓地や霊園をご提案するとき、一緒に費用をお伝えすることができます。
もう一つ永代使用料でお伝えしたいことがあります。
それは永代使用料とは、お墓を建てた土地を購入しているのではなく、使用する権利を購入しているということです。
ここは間違えないようにしておきたいところですね。
1-2.墓石
墓石にも費用が必要です。
おおよその平均として、100万円~150万円という話もありますが、墓石の費用は公営墓地・民営墓地など墓地の種類や選ぶ石の種類によって変化します。
また、墓石の費用には、次の3つ内訳があります。
(1)墓石そのものの費用
(2)墓石を設置するときに必要な費用
(3)墓石に文字を入れる費用
(1)墓石そのものの費用
墓石・外柵・花立・香炉など、お墓を構成するものを含んだ費用です。
それぞれに材質や、構造・デザイン・仕上げの違いがありますので、費用に幅が生まれます。
(2)墓石を設置するときに必要な費用
墓石は重いです。
そして、その重い石を墓地や霊園へ運ばないといけません。
そのときに、運搬するためのトラックや、場合によっては墓石を設置するためのクレーン。大型機械が入れない場所ですと、人が運びますので人件費が必要になってきます。
また、墓石を設置する土地を整えるために、コンクリートや砂利なども必要です。
墓石の費用の中では、忘れやすい部分ですので注意しておきましょう。
(3)墓石に文字を入れる費用
墓石には、家名や題字・建立者名・建立日などを彫っておくための費用が必要です。
石材店によって費用の幅がありますが、一般的には5万円~8万円と言われています。
書家直筆の文字なのか?コンピューター文字なのか?
何文字入れるのかなどでも変わることがありますので、墓石の購入時に確認しておくと安心です。
1-3.管理費
管理費とは、墓地や霊園内を管理してもらうための費用です。
毎年お支払いする墓地や霊園もあれば、数年分をまとめてお支払いするところもあります。
管理費については、管理されているところによって開きがありますので、最初に確認しておきましょう。
というのも、管理費はこれから常に必要となる費用なので、高すぎるとお子さんやお孫さんの負担になることも考えられます。
2.お墓の値段に差が出る理由
大きくわけると次のようになります。
2-1.墓地や霊園の経営母体
墓地や霊園を経営している団体によって値段の差が出てきます。
お寺さんが運営しているのか、自治体が運営しているのか。
それとも公益法人や宗教法人が運営しているのか。
それぞれの立場によって費用の幅が変わってきます。
2-2.立地条件
住宅もお墓も同じです。
立地条件の良い場所は、土地の値段も高いため、お墓に必要な費用も高くなりがちです。
これは少し調べていただくとわかりますが、東京の都心になる墓地は高いです。関西なら大阪梅田近郊や芦屋市などは高いです。
反対に公共交通機関が少ない場所や、車で移動するにも時間が必要な場所は、値段がお安くなる傾向にあります。
2-3.設備
どのような設備があり、どのように管理してもらえるのかで費用は変わります。
駐車場が完備されているところは、完備されていないところよりも高くなるでしょう。
枯れたお花の撤去をしてくれたり、駅からの無料送迎バスがあるところも同様です。
小さなことかもしれませんが、快適にお墓参りのしやすいところは、管理費用も高くなります。
2-4.石の種類や大きさ
墓石の種類や大きさによっても費用が変わります。
墓石の種類は様々ですし、産地によっても値段が変わります。
高いから良いお墓、高くないから良くないお墓ということはありません。
あなたが心から安心できるお墓が一番です。
石の種類や大きさで判断するのではなく、どのようなお墓を持ちたいのか考えていただくことが大切ですし、ぜひ、どういったお墓をご希望されているのかご相談いただきたいと思います。
2-5.お墓の場所や広さ
お墓を建てる場所や広さによっても費用が変わります。
良い場所は高いですし、広いと高くなります。
これは住宅と同じ考え方ですね。
3.お墓を維持するために考えておきたいこと
お墓は建てたら終わりではありません。
これから維持していかなくてはいけません。
例えば、お墓の掃除も必要になります。お墓の掃除を業者さんへ依頼すると料金が発生します。
自分たちでお参りしたときに掃除をするなら、移動するための交通費や時間が必要になるでしょう。
また、お墓は30年~40年経つとリフォームの必要が出てくる場合もあります。石は簡単にリフォームの必要はありませんが、文字へ施したペイントなどは風雨にさらされていますので劣化してくることもあります。
さらに、お子さんやお孫さんの代になると、お住まいの場所も変わり「お墓の引っ越し」が必要になるかもしれません。
このように、お墓をいつまでも維持するためには、費用が必要であることも考えておくことも大切です。
4.多様化が進む時代の供養方法
お墓を建てることは、人生の中で迷ったときに、いつでも安心して相談できる拠り所を得るすばらしいことです。
しかし、お住まいの場所や費用面で「ちょっと難しいな」と感じておられるのなら、今は供養の方法も多様化が進んでいます。
- 永代供養
- 納骨堂
こういった供養の方法もあります。また、
海洋散骨や樹木葬といった、自然の中に還る供養の方法もあります。
墓地があって、墓石があると安心できますが、それだけではないのも事実です。
ぜひ、ご家族と一緒に、お墓の在り方を考えてもらい、残された自分たちが気持ちよく供養しながら過ごせる方法を選んでいただきたいと思います。
5.まとめ
今回はお墓の値段についてお話してみました。
お墓の値段は、なかなか「これだけでOKです」と言いにくい部分が多いため、歯切れの良くない話になりがちです。
でも、今回の内容を参考にしていただくことで、これから石材店さんや墓地を運営されているところへ相談されるとき、どのようなポイントを聞けば良いのか理解いただけたのではないかと思っています。
もし、今回の記事をお読みいただいたあなたが、第一石材のお近くにお住まいなら、私たちにご相談いただくことで、もっと具体的な費用のお話をさせていただけます。
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