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良いお墓づくりのための基礎知識(5)自社施工の墓石なら安心か?

良いお墓づくりのための基礎知識(5)自社施工の墓石なら安心か?
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以下のブログからの続きです。最初からご覧になってください。

(1)自社加工の墓石なら安心か!?
(2)中国産墓石の流通経路
(3)国産墓石は全体の20%しかないのか?
(4)石材産地の加工専門工場でつくる墓石

これまでのブログでは、墓石の加工について書いてきましたが、
今回は墓地での施工・工事について述べさせていただきます。

家やビルの建築から橋やダムなどの大規模工事の場合まで、
建設業界では、「設計:〇〇設計事務所」「施工:△△建設」など、
設計を請け負った会社、施工を請け負った会社の名前が、
工事現場の看板に書かれているのを見たことがあると思います。

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また、このように表に名前が出ている元請け会社以外にも、
私自身「下請け」という言葉は好きではありませんが、
下請けや外注先のように表に名前が出ない会社もあります。

これは、何も建設業界だけに限ったことではなく、
自動車業界や家電業界など世の中に流通していている、
ありとあらゆる製品の多くはこうしてつくられています。

お墓づくりも、原石の採掘に始まり、石の加工、文字彫り、
そして、墓地での施工という流れでお墓が建ちあがっていきます。

石が採掘され墓石として加工されるまでの過程については、
これまでの(1)~(4)のブログに書かせて頂いたように、
様々な加工・流通経路で墓石製品が出来上がっていくのです。

墓石の加工で、やたら「自社加工」が強調されているように、
施工の分野でも同様「自社施工」という言葉が数多く出てきます。

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「自社加工」とは、石材店自らが石を加工して墓石をつくる。

170123_3.jpg

「自社施工」とは、石材店自らが墓地で施工してお墓を建てる。

前述の建設業界や自動車業界、家電業界などで例えると、
下請けや外注業者を一切使わず、全てを自社で行うということです。

これらを「うたい文句」にしている石材店のホームページには、
まるで決まり文句の様に「自社施工だから安心!」とか、
「下請けに丸投げはしておりません」などと書かれています。

これだけ、「自社○○」「自社△△」を強調するのは、
私が知る限り、おそらく石材業界だけではないでしょうか。

さて、本題です!

「自社施工」なら安心???

170123_4.jpg

いったい何が安心なのでしょうか?

お墓を注文した石材店が、自社で施工をすれば良いお墓で、
下請けに外注すればお墓の施工は悪いという事でしょうか?

自社施工なら○?

外注施工なら×?

現代社会においては、全てを自社で囲い込むのではなく、
各分野で得意な技術を持つ会社を取り入れているにも関わらず、
墓石業界に限っては「自社施工」が全てなのでしょうか?

これって、自社施工を行っている石材店には腕の良い職人がいて、
他の石材店から仕事を受ける、施工を専門とする業者には、
腕の良い職人がいないってことになりますよね!

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カウンターで親方自身が握る板前寿司は全て美味しいのか?

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オーナーシェフ手づくりのケーキは全て美味しいのか?

それなら、母親がつくる"おふくろの味"の料理も、
自分の家でつくるわけだから「自社施工」のようなものなので、
他人の誰もが食べても美味しいってことになりませんか?

決してそんなことはないでしょう。

親方自身が握ろうが、ネタとシャリが悪ければまずい、
オーナーシェフ手づくりのケーキも絶対美味しいとは言えません。

おふくろの味は、それをずっと食べてきた家族の味であって、
他人が食べても必ずしも美味しいものとは言えないでしょう。

お墓の施工も同じく、自社施工=安心ではないのです。

問題は「自社施工」「外注施工」ということではなく、
お墓の注文を受けた石材店が、墓石の加工・施工に対して、
どのような基準点を設けてお墓づくりをしているかによるのです。

例えば、墓地の基礎工事を例にあげましても様々です。

①基礎工事を全く行わない業者。

②ごくわずか(数センチ)地面を掘り、
 ワイヤーメッシュとモルタルで仕上げる業者。

③ある程度の深さ(地域により異なる)まで地面を掘り下げ、
 砕石を入れワイヤーメッシュとモルタルで基礎工事を行う業者。

④ある程度の深さ(地域により異なる)まで地面を掘り下げ、
 型枠を組み、割り栗石を入れ砕石を敷き詰め、十分に転圧をし、
 D10以上の鉄筋配筋の上、生コンを使用した基礎工事を行う業者。

基礎工事とひと口に言っても、大まかにこの様に分かれます。

これは全ての基礎工事の仕様ではなく、あくまでも一例です。

寒冷地仕様の場合は基礎の厚みが違ってきますし、
軟弱地盤の場合には地盤改良工事が必要となります。

ただ言えることは、自社施工だから④の基礎工事を行い、
外注だから①もしくは②しかしないなんてことはありません。

逆に、自社施工であっても、基礎工事も行わない業者もあります。

要は、お施主様から注文を受けた石材店が、墓地での施工に、
どれだけの手間と時間と費用を掛けようと考えているかです。

お墓の施工は、建築物のように工事の規模が大きくないので、
外注のような分業は必要ないという考えもあるでしょうが、
建築レベルの施工を望むお施主様もたくさんいるのです。

私自身は自社施工自体を否定しているわけではありません。

ただ、「自社加工だから安心」「外注=丸投げ」という考え方は、
今の時代には極めてナンセンスというしか他ありません。

ちなみに、私どもの会社は自社施工ではありません。

全てを協力会社(※外注先)3社様に施工をお願いしておりますが、
決して丸投げではなく、当社のスタッフも現場に常駐しております。
(※当社では「下請け」という言葉は使いません)

また、協力会社様には、基礎工事の仕様から養生期間の指示、
その後の工事工程に至るまで細かく指示をさせて頂いております。

「第一石材の仕事は大変!」と言われてもおかしくないくらい、
重箱の隅をつつくような事細かな要求をしているにも関わらず、
いずれの協力会社様も本当に丁寧な施工をしてくださいます。

「偉そうに言うおまえの会社の施工はどうなんだ?」
…と言われそうなので当社の施工を少しご紹介します。

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先ずは基礎工事ですが、当社ではワイヤーメッシュは使用しません。
    D10以上の鉄筋を配筋し、基本的には生コンを使用します。

・当社の基礎工事について詳しくはコチラまで

これで第一段階の基礎工事が終わり、
最低1カ月以上の養生期間の後に次の工程に移ります。

基礎工事はこれで終わりではありません。

最近はみかげ石張りの外柵を希望される方が多いので、
エフロ(白華現象)防止のための下地基礎工事を行います。

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・エフロ(白華現象)防止の下地基礎石工事についてはコチラまで

全ての基礎工事が終わると、次は外柵(巻石)設置工事です。

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・外柵(巻石)設置工事についてはコチラまで

そして、いよいよ最後の工程の墓石及び付属品の設置工事です。

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・墓石及び付属品の設置工事についてはコチラまで

こうして、ようやく1基の墓石の完成に至るのですが、
基礎工事開始から完成までに2カ月ほどの期間を掛けています。

私どもは、ここに紹介した工法が完成形だとは思っていません。

もっと、より強固で耐久性に優れた工法を模索しながら、
常に消費者の方々に安心して頂ける施工を目指しております。

これからお墓の建立を考えておられる消費者の方々には、
「自社施工なら安心!」などの言葉に惑わされることなく、
その石材店が、どの様な仕様の施工を実践しているのかを、
しっかりと確かめることが、良いお墓づくりに近づく秘訣です。

お墓の施工には「建築基準法」のような規定法律がありません。

自社施工であれ外注であれ、全ては石材店のモラル次第なのです。

                              ~つづく~

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