国産墓石の種類・品質・価格!産地加工製品がお薦めの5つの理由

近年では、市場に流通している大半の墓石が中国産であることはもちろんのこと、国産墓石の多くも中国でつくられています。
実にその数、国産墓石全体の70%以上とも言われています。
こんにちは。(一社)日本石材産業協会認定「1級お墓ディレクター」資格の能島孝志です。
兵庫県神戸市で、“カロート(納骨室)に水が入らない特許構造墓石”『信頼棺®』を販売する、(株)第一石材の代表を務めさせていただいております。
能島
日本の石をわざわざ中国まで送って加工する目的はただ単に価格を抑えるためだけです。
決して、品質が良いわけではありません。
また、数的には国産墓石全体の30%以下ですが、日本国内でも墓石はつくられているのです。
さすがに、昭和40年代頃までは、石材店が自ら石を加工してつくる「自社加工」の墓石がごく当たり前でしたが、今では、ほんの一握りの石材店だけです。
通常は、お墓に使用する石が産出される地域に集まる石材加工専門業者に依頼してつくられる、「産地加工」と呼ばれる国産墓石が一般的です。
では、その産地加工の国産墓石なら、はたしていいお墓ができるのでしょうか?
石材店が自ら手掛ける自社加工の国産墓石と違って、なんか身近でないだけにちょっと気になりますよね。
そこで、今回の記事は、産地加工の国産墓石について詳しくお伝えいたします。
目次
1.産地加工の国産墓石とは?
産地加工とは、「石材産地の加工工場でつくられる墓石」、いわゆる、墓石に使用する石が採掘される地域にある加工専門工場でつくられる墓石のことなのです。
日本国内には、数多くの石材産地があります。
石が採れる地域には加工を専門とする工場が集まっています。
その中でも、有名なのが、
- 香川県高松市の「庵治・牟礼(あじ・むれ)」地方
- 愛知県の「岡崎」地方
- 茨城県の「真壁(まかべ)」地方
の日本三大石材加工地と呼ばれる産地加工地域です。
これらの産地加工工場では、主に国産墓石の加工をしています。
もちろん、注文があれば外国産石材の加工もします。
「自社加工」「中国加工」と国産墓石はいろいろありますが、 最も安定した精度の墓石提供が可能なのが、この産地加工工場でつくられる製品でしょう。
2.産地加工の国産墓石が最も良い理由
石材店が自ら原石を仕入れてつくり上げる「自社加工」の国産墓石。
日本の石を中国の石材加工工場に送り墓石として加工される「中国加工」の国産墓石。
これらの二つと比べ、最も高品質の墓石をつくることができるのが「産地加工」の国産墓石です。
その理由は数々ありますが…
(1)石材産地なので石の取り換えが容易
(2)原石のストック量の豊富さや入手経路が確立
(3)最新の加工機械を揃えている工場がある
(4)あらゆる注文に対応できる石職人がいる
(5)採石業者との太いパイプがある
…などが、挙げられるでしょう。
では、一つずつご説明させていただきます。
2-1.石材産地なので石の取り換えが容易
たとえば、日本一高価な墓石材「庵治石」に関して言いますと、山から切り出した庵治石のすべてが使えるわけではありません。
すべてどころか、良質の庵治石墓石として使えるのは、採掘された石の全体量のわずか3~5%程度しかないのです。
そのため、切ってみてダメなら別の石、また別の石と、次々に新しい石と取り替えていく必要があるため、採石丁場に近い加工工場でないと良い製品ができないのです。
2-2.原石のストック量の豊富さや入手経路が確立
庵治石ほど歩留まりの悪い石は極めて少ないですが、どの石もすべてが墓石として使用できるわけではありません。
キズや大きな斑点など、墓石として使えない部分を取り除いていくと、三分の二しか使えない、半分しか使えない、などはごく当たり前なのです。
それゆえ、大量の原石をストックしておく必要があります。
産地加工の工場の大半は卸売り業者のため、自社加工の石材店と比べると生産量が多いため、多くの量の原石流通があるのが大きな強みとなっています。
また、原石のストック量だけではなく、幅広い入手経路が確立されている点も、良い墓石製品づくりをするためには大切な要因です。
2-3.最新の加工機械を揃えている工場がある
良い製品をつくるには良い機械も必要なのです。
何十年も前の加工機械と最新のものでは性能が天と地ほど違います。
それは、そのまま研磨精度などの製品精度に直結するのですが、 機械によっては何千万円もするので、そう簡単に導入はできません。
では、産地加工工場なら、すべてが最新の機械を使っているかというと、決してそんなことはなく、いまだに古い加工機械を使っている工場もあります。
いいお墓づくりには、石の良さや石職人の技術力の差もありますが、使用する加工機械によって製品の仕上がり具合も違ってくるのです。
2-4.あらゆる注文に対応できる石職人がいる
産地加工地には様々な加工を専門とする工場があります。
- 産地加工工場の中でも主流である墓石の加工工場
- 墓石の蓮華加工などの「やくもの(特殊加工)」専門工場
- 燈籠づくりを専門とする工場
- お地蔵様の製作などの彫刻工場
- 文字彫り専門工場
など、あらゆる分野の工場が集まっています。
したがって、産地加工工場の一社と繋がりを持つことにより、ありとあらゆる分野の専門加工が可能となるのも大きな強みです。
2-5.採石業者との太いパイプがある
最後に、産地加工の工場は、採石業者(丁場)との太いパイプがあることも、良いお墓づくりには、最も重要な要因の一つです。
良い素材を、腕の良い石職人が手間暇かけて加工し、そこに良い加工機械が加わってこそ最高の墓石ができます。
それには、元となる良い石の入手ルートが確立されているかどうかです。
採石丁場を経営する業者と加工工場との人間関係次第で、どこの工場に最も良い石が入るのかが決まるほどなのです。
これに関しては、鮮魚の世界によく似ています。
最高級のマグロは、豊洲市場を経て行先は決まっています。
それは、一流の料亭や馴染みの寿司店に販売されるのです。
石も同じで、最高級の庵治石の行先は決まっているのです。
そのパイプをどの産地加工工場が持っているかです。
これは、庵治石に限らず、大島石や天山石も同じです。
採石丁場や仲買人とのパイプの太さや絆の深さによって、どのランクの石がどのくらいの値段で入るのかが決まります。
一般消費者が買いに行っても手に入るものではありません。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
このように、国産墓石の加工の中では最も信頼度の高いのが、石材産地の加工工場なのですが、その中でもピンからキリまであります。
すべての産地加工工場の製品が良いわけでないのです。
墓石の品質もピンキリなら、価格もピンキリです。
とことん品質にこだわり、値段の高い工場もあれば、品質も悪くゴマカシ加工もする代わりに値段の安い工場もあります。
これは、何も墓石に限ったことではありません。
- 札幌のラーメン横丁で食べるラーメンは全て美味しいですか?
- 神戸や横浜の中華街で食べる中華料理は全て美味しいですか?
これらの地域も、ある意味「産地加工」と同じですが、決してすべての店が美味しくて良心的な価格ではないはずです。
美味しい店、まずい店、高い店、安い店と様々なはずです。
国内加工の墓石だから安心とは言えないのですよ!
中国の安い値段の石材加工工場と同じく、日本でもゴマカシ加工をする産地加工工場もあるのです。
要は、消費者が選んだ石材店が、どの石材商社を通じて、どこの産地加工工場でつくられるかで良し悪しが決まるのです。
「国内加工」というだけでは良いお墓ができるとは限りません。
「産地加工の国産墓石なら安心」とは言っても、 最終的にはお墓を注文する「石材店選び」ということになってしまうのです。
私ども第一石材では、お墓に関するさまざまな疑問にお答えさせていただいております。
相談は「1級お墓ディレクター」の私、能島孝志が対応させていただいております。
もちろん、相談は一切無料です。
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