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庵治石墓石の値段が高い理由の一つである「割り増し価格」を徹底解説

庵治石墓石の値段が高い理由の一つである「割り増し価格」を徹底解説
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「庵治石(あじいし)」と聞いて、まず思い浮かぶのが、“最も高級な墓石”というイメージかと思います。

たしかにその通りで、特に庵治石の中でも「庵治石細目(こまめ)」が最高峰とされています。

 

こんにちは。兵庫県神戸市兵庫区にある株式会社第一石材の能島です。

(一社)日本石材産業協会認定の「1級お墓ディレクター」です。

のじま

多くの人は、「お墓の石なんて、どれを見ても区別がつかない…」と言われますが、庵治石細目だけは別格です。

一目見れば、ほとんどの人が庵治石細目とわかるほどの存在感を放っています。

 

しかし、庵治石細目の墓石にもピンからキリまであります。

安いものと高いものでは、値段の差は倍以上です。

そこまでの値段の差がある理由の一つに、「庵治石の割り増し価格」という独特の商習慣があります。

 

今回の記事は、おそらく一般消費者がこれまで耳にしたことがない「庵治石の割り増し価格」とは何かについてご説明させていただきます。

庵治石細目の墓石がなぜ高額になるのかを知っていただき、庵治石のお墓を選ぶ際の参考にしてください。

1.庵治石の歴史

庵治石の歴史

今でこそ、庵治石の墓石は最高級ブランドとして定着していますが、墓石として有名になったのは意外にも比較的近年なのです。

 

庵治石の名を世に知らしめたのは、第二次世界大戦後に戦没者の軍人墓が大量に建てられたころからです。

それ以前は、墓石としての材料より燈籠や彫刻物が主で、さらにさかのぼると、建築材や石垣としての需要が大部分を占めていました。

 

この庵治石が最高級墓石材として一躍名を馳せた背景には、極めて硬い石質のため細かい加工を細部まで確実に行うことができ、風化しにくく、長い年月に渡り美しさが保てるという理由からです。

また、磨き上げた状態が長持ちする艶持ちの良さと、庵治石だけに現れる「班(ふ)」と呼ばれる独特の模様は、他の花崗岩では見ることのできない美しさを放っています。

これらには、庵治石が優れた石質によることはもちろんのことですが、日本三大石材加工地の一つである「庵治・牟礼」の石工達の卓越した技術があったからこそなのです。

 

こうして、庵治石は次第に最高級墓石材としてブランド化され、今日まで永きにわたり愛され続けてきました。

そして、この庵治石が高価である理由の一つには、「庵治石の割り増し価格」という独特の商習慣があります。

 

2.「庵治石の割り増し価格」とは?

「庵治石の割り増し価格」とは?

この項では、一般消費者が聞き慣れない「庵治石の割り増し価格」についてご説明いたします。

 

2-1.加工賃の割り増し

墓石業界においては、販売価格を設定するにあたっての基本方式がありますが、加工の内容によっては、基本価格に別途加算が必要な場合が生じます。

 

たとえば、「銀杏面加工」や「亀腹加工」などの手間を要する加工や、「蓮華加工」や「花立の花瓶加工」などの難度を要する加工の場合などです。

 

このような場合に、別途加算する必要が出てくるのが「割り増し加工賃」で、これは庵治石に限らず、国内で加工する場合すべての石に当てはまるものです。

中国の石材加工工場では、製品精度こそ違えど、これらの複雑な加工をつい数年前まで、「蓮華加工」を除いては基本価格の範囲で行われていたのです。

 

つまり、中国加工の墓石は、難しい加工も簡単な加工も、石の使用量が変わらなければ値段は同じということなのです。

この理由から、加工が複雑なデザイン墓石の大半が中国で加工されているのです。

 

2-2.庵治石の割り増し価格

前述の加工賃の割り増しとは別に、庵治石には特有の割り増し価格があります。

 

では、どのような場合に割り増し価格の対象となるのかというと・・・

基本的には、

 

  • 3尺(約90㎝)以上の長い石
  • 5才(約0.14㎡)を超える量のある石
  • 墓誌(霊標)などの厚さの薄い板状のもの

 

などが割り増し価格の対象となります。

 

つまりこれは、大きな部材や確保しにくいサイズのもの。

また、墓誌などは見える部分が多いため不具合があっても隠しようがなく厚みも薄いので、他の部材に転用することもできない逃げ道のないものが割り増し価格の対象となるのです。

具体的には、墓誌のように薄い形状のものは難点を取り除くのが難しいうえ、表裏両方の面がきれいな状態でないと製品として使用できず、加工途中でキズや玉、サビなどにより、その石が使えなくなった場合に、サイズを小さくして他の部材として使い回すことができないためです。

 

その大きな要因としては、キズの多い庵治石の地層条件が挙げられます。

 

庵治石の地層条件から考えると、長いものは簡単に採れないことに加え、採れたとしてもキズなどの難点を取り除くのが極めて難しいのです。

そして、大きな量のものは、それだけ採石時に手間も時間もかかり運搬作業も難しく、またこれも長いものと同様に石の難点を取り除くのが難しいのです。

 

これらの「割り増し価格」になる条件や割増率の計算方法は、加工業者によって多少の違いがありますが、「3割増し」「5割増し」や、部材の形状によっては「10割増し」といったものもあります。

 

3.庵治石が「割り増し価格」となる理由

庵治石が「割り増し価格」となる理由

加工賃の割り増しについては、庵治石だけに限らず、国内加工である以上どんな石にも適用されますが、部材の長さや量、形状による割り増し価格は庵治石特有の価格設定があるのです。

 

では、なぜ庵治石だけに、このような割り増し価格が適用されるのかについて詳しくご説明いたします。

 

3-1.キズの多さによる希少性

日本列島は、ユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートなど、複数のプレートが交わるところに位置します。

それらのプレートはお互いが引っ張り合っているため、その接点上にあり、縦に長い日本の地層構造においては、南北にひずみが生じ多くの亀裂が入っています。

 

それに加え、日本は国土全体に火山が多いため、火山活動が引き起こす地形の隆起による亀裂も多いのです。

 

これらの亀裂が岩盤に現れるキズであり、庵治石に多く見られるキズもこのようにしてできたのです。

 

このように、日本の地形上の理由により、日本で産出される石は、中国やインドなどの大陸で採れる石に比べると相対的にキズが多いといえます。

特に、庵治石の産地は、瀬戸内火山帯の中に位置し、庵治石はその火山活動によってできた亀裂が非常に多く、すべてのキズを避けて原石を採石することは困難を極めます。

たとえ、職人の勘と技術を駆使してキズのない部分を判別できたとしても、石の場合、必要な箇所だけをくりぬいて採掘するわけにはいきません。

 

つまり、キズが入っている部分とも隣接している場合がほとんどのため、採掘しても無駄だとわかっている場所をも採掘しなければならないのです。

 

庵治石は、年間約3720t(日本石材産業協会・平成16年調べ)の採石量がありますが、墓石・燈籠・彫刻品の材料として使用できるのは、全体の3~5%程度といわれています。

これは、庵治石が墓石等に使用する数多くの石材の中で、いかに貴重な存在であるかが想像できる数字かと思います。

 

大量に採掘される庵治石の原石の中で、厳選されたものだけが墓石と使用され、さらにその中からも加工の段階で細かく等級別に選別されています。

 

そして、大半の庵治石が、沓石や貼り石、石垣用材、漁礁用材、埋め立て用材などの建築用材や土木用材としてしか使用できないというのが現状です。

 

3-2.加工時におけるリスクの高さ

庵治石は、原石を採石するときだけではなく、採石した原石を加工するときにもリスクを伴います。

 

採石時においては、可能な限りサビのある部分やキズを取り除いていきますが石の中までは見ることができません。

外観上は何の問題もなく見える原石であっても、いざ切ってみると、中からキズやサビ、黒玉(黒いアザのようなもの)、白玉、ナデ(帯状の模様)などが出てくる場合があります。

 

そのような場合は、別の場所を切ってやり直したり、新たな原石の確保から始めるしか方法がありません。

 

3-3.色目・石目合わせの難しさ

ひとつのお墓をつくるまでには、墓石本体以外に、花立や水鉢など複数の部材をつくることが必要となってきます。

 

その場合に問題となるのが、それぞれの部材の石目や色目を合わせることです。

石は、天然の素材であるため、すべてが同じものは二つとしてありません。

ただ庵治石は、他の石種と比べてこの差が顕著なため、より一層、石目や色目を合わせ、バランスよくまとめることが困難な石なのです。

 

たとえば、同じ塊から切り出したものでも目合いが異なることもあります。

優れた加工技術を持つ石職人であれば、原石や石を切る段階で、ある程度の予想はつくのですが、まれに研磨をしてみると印象がまったく違って見える石もあります。

 

そういった場合にも、別の原石から部材をつくり直す作業を一からやり直さなければならないため余分な時間とコストが生じます。

 

3-4.庵治石丁場の維持管理費

これまでの説明で、庵治石には多くのリスクがあるため、極めて希少価値があり、また、厳選されたものだけが墓石用材として使用できるということをご理解いただけたかと思います。

 

そして、この貴重な庵治石を採掘するためには莫大な費用が掛かります。

「年貢」と呼ばれる、丁場の所有者への使用料はもちろんのこと、さまざまな丁場の維持・管理費が必要となってきます。

これら、丁場に係る諸経費は採掘されるすべて石の価格に影響をおよぼすため、庵治石の墓石や石製品が極めて高額になる要因でもあります。

また、諸経費は墓石用材に使用する庵治石すべてに課せられるものですが、大きい部材や長い部材、墓誌などの薄い部材など、よりリスクの高いものには「庵治石の割り増し価格」という特別加算があるのです。

 

以上のように、数多くの問題点を克服したものだけが、最高級ブランドである「庵治石」として市場に出荷されるのです。

これらを克服するには、長い年月と時間、さまざまな知恵と工夫、卓越した技術、細かい工程、多くの石工たちの力と心意気が必要です。

 

これが「庵治石の割り増し価格」の所以なのです。

 

【引用・参考文献:「天下の銘石 庵治石」(発行元:寿協同石材株式会社 代表取締役 谷本竹正氏)】

 

4.まとめ

庵治石を含む日本の石は、日本が火山国であるゆえ、大陸で採掘される外国産の石に比べてキズ等のリスクが多いため、石目や色目を合わせて均整のとれた墓石に仕上げるのが極めて難しいのです。

 

そのため、日本の石本来の美しさを生かした綺麗な墓石に仕上げるには、細かい工程と石を知り尽くした石工の匠の技を必要とします。

 

しかし、現在の日本国内における「国産墓石」と呼ばれているものの現状は、おおよそ80%を超えるものが中国の石材加工工場にてつくられています。

もちろん、製品の加工や研磨精度、特に石目や色目合わせなどは、日本国内の一流職人がつくったものと比較すると大きな差があります。

ただただ、価格が日本でつくったものに比べて若干安いというだけなのです。

 

「えっ!国産墓石って言ったら、当然、日本でつくられているんじゃないの?」と思われている方が大半でしょうが実際のところは違うのです。

石はもちろん日本の石なのですが、日本の石を石材商社を通じて中国の石材加工工場に送り、墓石等の製品に完全に仕上げ日本に再度輸入されたものが「国産墓石」として販売されているのです。

これは、法律的には違法ではないのですが、消費者側からすれば「国産墓石」と表示してあれば、一般的には日本でつくられているものと思われても不思議ではありません。

 

しかし、これらの商品を、はっきりと「中国でつくったもの!」と、はっきり表示している石材店はそんなに多くはありません。

 

個人的には、法的には問題なくてもモラル的には如何なものかと思います。

 

もちろん、庵治石も中国で加工された製品が出回っていますので、十分に確認していただくことをお勧めいたします。

 

 

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