高品質の中国産墓石を提供するには石材店が自ら中国に行くしかない!

今や日本国内に流通している80%以上の墓石は中国でつくられたものなのです。
食品や家電製品など、あらゆるものにおいて「国産が安心!」と言う日本人にしては驚くべき数字です。
こんにちは。(一社)日本石材産業協会認定「1級お墓ディレクター」の能島孝志です。
兵庫県神戸市で、“カロート(納骨室)に水が入らない特許構造墓石”『信頼棺®』を販売する、(株)第一石材の代表を務めさせていただいております。
能島
自分たちの口に入るものや身の回りのものは「国産」にこだわる日本人が、ことお墓に関してはあまり頓着しないようですね。
中国で本格的に墓石がつくられるようになったのは1990年代からです。
ちょうど平成のはじめ頃です。
それから30年ほどが経過した今、中国の石材加工事情はどうなっているのでしょうか?
今回の記事は、中国産墓石にもピンからキリまであることについてお伝えしていきます。
中国加工といえども、お墓は安い買い物ではないだけに、80%以上もの人が購入される以上、詳しく内情を知っておくべきです。
目次
1.中国の石材加工事業の推移
1990年あたりから中国南東部の福建省で始まった中国での石材加工事業ですが、2000年を超えたあたりの全盛期には、その数2000軒とも3000軒ともいわれる石材加工工場がありました。
今でこそGDP世界2位の経済大国となった中国ですが、その当時の中国はまだまだ発展途上の状態でした。
石材加工工場で働く工員のほとんどが出稼ぎ労働者です。
家族に仕送りをするため、残業もいとわず働かなければ仕方のない時代でした。
日本の墓石事情も、ちょうど「デザイン墓石」という新しいスタイルの墓石が出現した影響もあり、従来の和型墓石と違い加工も複雑になってきました。
- どれだけ複雑な加工であっても従来の和型墓石も定額制。
- 製作に要する時間が2倍、3倍掛かっても料金は同じ。
こんな商売、他にあるでしょうか?
そんな時代でしたが、当時の中国の工員たちは残業もいとわず働き、日本側からの技術的な要望にも応えようという前向きな姿勢もありました。
工場間同市の競争もあり、当然のごとく製品のレベルも年々向上していきました。
2.近年の中国石材加工事業の現状
近年は、海洋散骨や樹木葬など葬送の多様化により、以前と比べてお墓を建てる人の数が減ってきており、その影響は中国の石材加工産業にも大きく影響が及んでいます。
かつては、2000軒を超える石材加工工場がありましたが、今は数百を数える程度。
理由は倒産や廃業です。
中国人は日本人のように、「親から引き継いだ商売だから…」とか、「ひいきにしてくれるお得意様がいるから…」なんて考え方はしません。
儲からなければさっさとやめて、他の儲かる商売に転業するという考え方なのです。
当社は石材商社を介さず、私が中国に出向き直に中国産墓石の取り扱いをしております関係上、頻繁に中国に出向きさまざまな工場を視察しますが、どの工場も昔と比べると仕事量は激減しています。
ここ最近で、忙しくしている光景を見たのは2018年の1月に中国に行ったときくらいです。
工場によっては、2014年4月1日の消費税が5%から8%に上がる年の、旧正月前の状態以来かも分からないくらいの忙しさでした。
その原因は、2018年1月1日からの中国の墓石加工の大幅値上げです。
過去の記事、「どうなる?2018年、お墓の値段と品質」でもお伝えしましたが、日本からの墓石製品の注文が大幅に減少しているため、中国の石材加工工場で働く工員の収入が減っており、賃金の高い他の工場へ移ったり転職を考える者も少なくありません。
新しく若い工員候補を募集しようにも賃金が安く、一昔前と違って生活が裕福になった中国社会においては、3K(きつい・汚い・危険)に属する石材加工の工員のなり手がありません。
止むを得ず、今いる工員たちの賃金を上げるなどし、何としてでも引き留めなくてはならないのです。
また、近年、石の加工時に生じる粉塵や汚水など、環境問題に関しても中国政府の指導が厳しくなり、工場の設備改善を求められ多額の資金が必要となっています。
このような要因から、中国福建省の石材加工工場全体では、早い工場では2018年1月1日から約15%程度の値上げが実施されました。
そのため、石材商社などは値上げ前の2017年末に、駆け込み発注をしたところも多いのと旧正月前とが重なり、一時的に忙しくなっただけのことです。
次にこのレベルの忙しさになるとすれば、2019年10月1日の消費税引き上げ前の駆け込み需要くらいでしょうね。
3.中国産墓石の値段と品質!昔と今
中国産墓石の値段と品質はどうなのか?
きっと、あなたが一番知りたい部分かと思います。
結論から申し上げますと、一昔前と比べて品質は悪くなりました。
逆に値段は上がっています。
ここ10年ほどで倍以上の値上がりです。
その理由には為替相場の影響もあります。
2008年以降、1ドルが80円台の時代がしばらく続きました。
2019年5月10日現在では、110円あたりで推移していますので、単純に考えても37.5%くらいの値上がりです。
それに加え、中国の経済発展に伴う諸々の要因で中国産墓石ももはや「安価」といえる値段ではなくなりました。
複雑な加工をしなければ、国内加工の国産墓石とさほど変わらない値段になりました。
では、それほど値段が高くなったのにもかかわらず、なぜ品質は悪くなったのでしょう?
その理由の一つ目は石の品質低下です。
近年、中国政府の国策により中国国内の採石場が次々と閉鎖に追い込まれています。
そのため、過去に使用実績のある中国産の石が在庫分だけになっているのです。
良質廉価の白みかげ石「G623」やピンク系みかげ石「G663」ももう採れません。
在庫に限界があるため、これまでのように厳格な石の選定ができなくなっています。
また、同じく中国で加工されるインド産の石についても近年異常な高騰が続いているため、粗悪な品質の石が出回りやすい状況にあります。
二つ目の理由は加工に関する技術力と国民性による考え方の違いです。
熟練工の減少や人手不足の影響による技術力の低下はもちろんのこと、日本人のモノづくりに対する考え方との違いも大きな理由です。
日本の一流の技術力を誇る石職人なら、「ここまでするか!」というほどのこだわりを持っていますが、中国人の場合は、「これで十分!」という考え方なのです。
たぶん、このあたりは墓石だけじゃなく、あらゆるモノづくりで日本産と中国産の質の違いが顕著にあらわれている部分です。
それでも、一昔前は、お金のためにたとえイヤでも要求に応えてくれていましたが、裕福になった今の中国でこの問題を克服するのは大変なことです。
4.墓石を中国でつくることの難しさ
衣料や日用品など、私たちの身の回りのあらゆる製品が今や中国をはじめとする東南アジア諸国でつくられています。
そして、さほど大きな問題もなく普通に使えますよね。
その違いは、片や量産できる工業製品であり、墓石はオーダーメイド品であることです。
しかも、自然の産物である石を、すべて人の手でつくりあげていきます。
それに加え、お施主様ごと形もサイズも違うのです。
日本人特有の職人気質を以ってしても難しい墓石の加工を、中国人に託すこと自体に少々無理があるのかもわかりません。
5.第一石材が出した結論!良い中国産墓石を提供するための唯一の方法
このように、中国産の墓石についてはいろいろと問題がありますが排除することはできません。
そんな中で、当社第一石材が20年かけて出した結論は、高品質の中国産墓石を提供するには石材店が自ら中国に行くしかないということです。
仕入れる側が中国まで出向いて検品をするというのはめずらしいケースですが、それが最もベストな方法なのです。
墓石はお施主様ごとに墓地の広さも異なり、石という天然素材のため色目や石目も決して均一ではありません。
また、お客様ごとのご要望やデザインや仕様など注文内容も違うので、1点ずつ慎重にチェックをしていく必要が生じてくるのです。
それに加え、中国と日本では国民性が異なるなめ、「すべてお任せ」では、こちらの想いがなかなか通じません。
通常、中国産墓石といえば、石材商社を通じて仕入れるので、製品検品も石材商社任せにするしか方法がないのですが、それでは、お客様の細かいご要望にお応えするのは困難です。
お客様のご要望は、十人十色でそれぞれによって違いますので、受注者である石材店がが直接検品しないと細かい点まで分からないのです。
6.まとめ
ひと口に中国産墓石といっても、実は奥が深いのです。
同じ日本人であっても、人それぞれ考え方が違います。
中国は隣国といえど外国です。
考え方がさらに違うのは当然のことです。
その壁を取っ払うには互いのコミュニケーションしかありません。
工場のオーナーや工場長たちと卓を囲んで共に食事をし、コミュニケーションを図ることが、中国での良い製品づくりのために最も大切なことです。
私と工場側のスタッフとの間に特別な人間関係の構築ができれば、ダイレクトに墓石製品の品質向上につながってきます。
これは、中国に限らず日本でも同じことがいえますし、お墓だけではなく飲食でもおおいにあり得ることです。
一見の客よりも常連の客のところに良いものが出るのです。
すし屋などではごく当たり前のことです。
お客様に心から満足していただける中国産墓石を提供するためには、私自身が直接足を運ぶことがベストな方法だと自負しております。
当社の場合は、石種ごとに加工する工場を自社で指定して発注し、私自らが検品に行くことで安定した中国産墓石の提供を可能にしています。
難点は、ご注文いただいてからの納期が少々長くかかる点ですかね。
それでもかまわないという方はご遠慮なくご相談ください。
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ここまで読んでいただきありがとうございます。
しかし、この記事だけでは、あなたのお墓への疑問を解決するにはまだまだ情報量が足りません。
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