価格の安さだけで選ばれる「国産墓石みたいなお墓」って大丈夫?
こんにちは。兵庫県神戸市兵庫区にある株式会社第一石材の能島です。
(一社)日本石材産業協会認定の「1級お墓ディレクター」です。
のじま
「それほどお金を掛けたくないが、そこそこ品質の良い国産のお墓が欲しい」
実は、こんな風に考えている方は少なくありません。
長く続いたデフレの影響もあるのに加え、日本国内には安い値段でも、そこそこ品質の良いものがたくさんあるだけに、消費者の立場からすれば、そのように考えても決して不思議なことではありません。
しかし、残念ながら国産のお墓、いわゆる「国産墓石」に関しては、安くて品質の良いものは無いと考えておいた方がいいでしょう。
国産墓石に価格の安さを求めるとなると、「国産墓石みたいなお墓」でしかないことを覚悟をしておく必要があります。
なんか物騒な話ですけど、その「国産墓石みたいなお墓」って何ですか?
新くん
たしかに、「国産墓石みたいなお墓」なんて聞き慣れない言葉だけに、いったいどんなお墓なのか気になりますよね。
のじま
特に「…みたいな」というのが気になるけど・・
京ちゃん
実は、日本国内で「国産墓石」として販売されているお墓の多くは、中国の石材加工工場でつくられているのです。
つまり、日本で採掘された石を原石の状態で中国に輸出し、現地の工場で完全に墓石として加工されたものを再び輸入した「中国加工の国産墓石」が大半を占めているというわけです。
これが、「国産墓石みたいなお墓」の正体です。
なるほど!
日本の石なのに中国でつくるから、「国産墓石みたいなお墓」というわけですね。
新くん
まあ、「…みたいな」って付いているくらいだから、品質はイマイチなんでしょうけど、詳しく知りたいわね。
京ちゃん
では早速、「国産墓石みたいなお墓」について詳しく解説してまいりましょう。
目次
1.プリンにもある「…みたいなもの」
ところで、新くんと京ちゃんはプリンは好きですか?
のじま
僕はたまに食べる程度かな・・・
新くん
好きですけど・・いきなり、何ですか!?
京ちゃん
プリンといえば、牛乳、卵、砂糖を合わせたものを、蒸したり焼いたりしてつくるシンプルな洋菓子で、老若男女問わずに人気がありますよね。
当社第一石材がある兵庫県神戸市には有名な洋菓子メーカーがたくさんありますので、プリンと言えば何社か思い浮かびます。
近年は、牧場の新鮮な牛乳や高価な卵を使ったプリンなど、良い材料を厳選されてるものもあり、材料が味に直結するシンプルな食べ物と言えるかと思います。
そこに各社の技術や工夫が合わさって、美味しいプリンが出来上がります。
実際に最近は驚くような価格のプリンもありますね。
ところが、スーパーやコンビニに多く並ぶプリンはどうでしょうか?
もちろん、牛乳、卵、砂糖からつくられているプリンも並んでいます。
しかし、激安のプリンは、
- 牛乳みたいなもの
- 卵みたいなもの
- 砂糖みたいなもの
からつくられていて、とにかく低コストに抑えるために多くの添加物が使われて、つくり方も本来のプリンとは全く異なります。
そして、出来上がった「プリンみたいなもの」が、実は一番多く売れているプリンではないでしょうか?
それが好きな方もいるとは思いますが、本来のプリンとは違うものが「プリン」として定着しているのです。
その理由には、プリンといえば、これぐらいの価格という一種の固定観念みたいなものがあるからでしょう。
100円ぐらいで買えるもの。
あるいは200円ぐらいで、2つか3つほどのパックになっているものという感じですね。
プリンって、あまり昔から値段が変わっていない気がしませんか?
のじま
言われてみれば、そんな気もしますが・・
新くん
きっと、良い材料を使って美味しいプリンをつくって売るより、その価格に合わせて「プリンみたいなもの」を宣伝して売る方が儲かるということなのでしょう。
求められる価格で販売するために、本来のあるべき姿が成立しなくなってしまっているのかな?と感じます。
シンプルに牛乳、卵、砂糖でつくられたプリンは、スーパーなどで消費者の求める価格では、もう販売するのが難しいのかもしれません。
時代が変わっても、あまり価格が変わらないものには、様々な理由があると思いますが、いつの間にか全くの別物になっているという例の一つですね。
税込108円で、牛乳と卵と砂糖で丁寧につくられたプリンはありません。
しかし、神戸を代表する洋菓子メーカーのモロゾフさんのプリンは税込324円しますが、牛乳と卵と砂糖で丁寧につくられています。
好みはあるかと思いますが、個人的には324円を選びたいですね。
私も同感だわ!
京ちゃん
それでは、私たち石材店が販売している「国産墓石」ではどうでしょうか?
実は、国産墓石もプリン同じ様なことが起こっているのです。
2.「国産墓石みたいなお墓」の始まり
平成の初め頃である1990年あたりから、日本で販売される墓石の製造は中国で行われるようになりました。
そして現在では、8割以上が中国の石材加工工場で墓石がつくられています。
今や、ほとんどのお墓が中国産とは聞いていたが、まさか8割以上とは・・
新くん
しかも、国産墓石も例外ではありません。
日本で採れた石も一旦は中国に輸出され、墓石となって逆輸入という形で入ってくるのです。
もちろん、国内でも墓石をつくる工場はあるのですが、その生産量は国産墓石全体の2割もありません。
国産墓石も、これまた8割以上が中国の工場でつくられる時代なのです。
国産墓石の8割以上が中国でつくられているというのは、ちょっとショックですね。
京ちゃん
どうして、わざわざ日本で採れた石を中国で加工するんですか?
中国人の方が墓石をつくるのが上手いってこと?
新くん
決してそうではありません。
理由はただ一つ!
安い価格で国産墓石を販売するためだけに、中国でつくられているのです。
のじま
日本から石を往復させる運賃を入れても中国でつくる方が安いというわけです。
3.「国産墓石みたいなお墓」の品質
では、中国でつくられる「国産墓石みたいなお墓」の品質はどうなんでしょうね。
そこは、価格と同じくらい気になるわ・・
京ちゃん
結論から申し上げますと、決して良くありません。
むしろ、「品質は悪い」と言った方がいいくらいです。
のじま
どうしてですか?
石が国産なんだから、そんなに問題ないんじゃないですか?
新くん
新くん、もう一度プリンの話を思い出してください。
たしか、牛乳と卵と砂糖でつくられたシンプルな食べ物でしたよね。
お墓も、天然素材である石を一つひとつ人の手でつくりあげるという、極めてシンプルな製品です。
そう考えると、中国で高品質の国産墓石をつくるためには、
- 日本から良い石が中国に送られているか?
- 中国の石材加工技術が優れているか?
この2つが絶対条件になります。
…で、どうなの?
京ちゃん
残念ながら、2つとも「YES」とは言えません。
のじま
いくら日本で採れた良い石とはいえ、自然のものだけに、すべてがきれいな石ばかりではありません。
きれいな部分と、そうでない部分があります。
ただ、採石業者の立場としては、どちらもお金に変える必要があります。
つまり、日本では買い手がつかないような石であっても、そこそこの石と混ぜて中国に送られるわけです。
最高の石が中国に送られることは、まずありませんね。
もちろん、ノークレームでの契約です。
日本の石を仕入れた中国の業者側としても、たとえきれいじゃない石であっても、高いお金を出して買っているわけですから、捨てるわけにはいきません。
当然のことながら、墓石に加工して日本に送られます。
どんな石に当たるかは、運次第ということです。
それに加え、加工技術も日本の石材加工工場とは、かなりの差があります。
特に、一流の石職人が手掛けたものと比べたら、「天と地ほどの差がある」と言ってもいいほどです。
それでも、日本の石でつくられている以上、中国でつくっても「国産墓石」なのです。
しかし、品質自体は「国産墓石みたいなお墓」でしかありません。
4.「国産墓石みたいなお墓」の添加物
良質のプリンは、牛乳と卵と砂糖だけでつくられていましたよね。
そこには、よけいな添加物は入っていないはずです。
日本の石材加工工場でつくる国産墓石も同じです。
自然素材である石をきちんと選別して加工し、磨き込んでいく。
「たった、それだけ?」と思われるようなシンプルな工程ですが、実にち密で丁寧な仕事が要求されます。
- キズやナデ(帯模様)などを取り除き、石を選別する。
- 色目や石目を合わす。
- 指定サイズに合わせて加工する。
- 目の粗いものから細かいものへと、段階的に砥石を変えて磨いていく。
これが、本来の「国産墓石」なのです。
なんかよくわからないけど、かなり大変そうなのはわかります。
新くん
ところが、中国でつくられる国産墓石は、安い値段で販売するためにあるわけですから、高品質な墓石をつくることが本来の目的ではありません。
とにかく「価格」なのです。
そのため、
- キズやナデ(帯模様)を、特殊な化粧で隠す。
- 赤茶けたような汚い色の石を、薬品で漂泊する。
- 適当に砥石で磨き、ワックスでツヤを出す。
など、化粧や薬品などを使った「ごまかし加工」が当たり前のように行われています。
あっ!わかった。
化粧や薬品などが「添加物」ってわけですね。
京ちゃん
京ちゃん、さすがです。
のじま
さすがはいいけど、それって罪にならないの?
新くん
残念ながら、現在の日本の法律では、化粧や薬品などを使った墓石のごまかし加工は、違法ではありません。
また、中国側の言い分としては、
- 使えないような石を送ってくる日本が悪いし、クレームも言えないわけだから、ごまかすしか方法がない。
- 日本側からの要求で「安価でつくれ!」と言われているわけだから、磨きの工程を短縮するのは仕方がない。
というわけです。
いずれにしても、国産墓石を安い値段でつくるということが、このような結果を招いていることに間違いはありません。
そして、中国でつくられる「国産墓石みたいなお墓」には、もう一つ根本的な問題点があるのです。
5.「国産墓石」として販売してもいいのか?
今や、国産墓石全体の8割以上が中国でつくられているわけですが、はたして一般消費者はその事実を知っているのでしょうか?
私は初耳です。
結構ショックですね。
京ちゃん
僕はなんとなくは知っていましたけど、品質の違いまでは知りませんでした。
新くん
実は、現在の日本の法律では、中国でつくられる国産墓石であっても、素材が日本の石である以上、「国産墓石」として販売しても問題はないのです。
わざわざ、「石は日本の石だが加工地は中国です」なんて言う必要がないってことです。
後は、消費者が勝手に「日本でつくっている」と思い込んでくれれば、しめたものというわけですね。
それって、ひどすぎない!
京ちゃん
たしかに、法的には問題ないとしても、モラル的にはどうかと思います。
のじま
また、多くの石材店は、中国加工の国産墓石を売りたいがために、消費者には良いことしか言いません。
- 「今や大島石はすべて中国加工です」
- 「日本も中国も技術レベルは変わりません」
- 「日本でつくれば値段は倍くらいになります」
全部ウソです。
価格も2~3割は高くなるでしょうが、倍にはなりません。
6.まとめ
今回の記事は、「国産墓石みたいな」お墓という、中国でつくられる国産墓石についてお伝えいたしました。
そして、今や国産墓石全体の8割以上が中国加工です。
少しばかり価格は安いのですが、品質は国産墓石と「天と地ほど違う」と言っても過言ではありません。
そこで、もう一度だけプリンの話を思い出してください。
牛乳と卵と砂糖で作られたプリンと、よくわからない材料で作られたプリンみたいなもの。
108円で買えるプリンと価格から決めてしまうと、今の時代はプリンみたいなものしか買えないわけですね。
普通に作られたプリンを買うには適正な価格があるという話です。
しかし、中国加工の国産墓石は、少しばかり安いといっても108円ではで買えません。
少なくとも数十万円から百万円以上はします。
プリンのように買い替えがきくような金額ではないのです。
いったい、何のために国産墓石を選んだのか?今一度考えてみてください。
おそらく、安心を求めて国産墓石を選ばれたのではないでしょうか?
ところが、そこそこの大金を払ったのに、粗悪な国産墓石だとしたら、はたして安いお得な買い物と言えるでしょうか?
逆に、「安物買いの銭失い」となってしまいます。
それでも、販売する石材店には、きちんと利益があります。
たとえ、消費者が損をしてもです。
それゆえに、当社第一石材では中国加工の国産墓石は一切取り扱っておりません。
消費者には高いリスクがあるのに、石材店は確実に儲かる。
これって、おかしくないですか・・・
【実録映像】お客様インタビュー動画(00:04:40)
私たちに30分の時間をください!
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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