天山石墓石の品質・価格・流通のすべてがわかる!【2020年最新情報】

佐賀県で産出される「天山石(てんざんいし)」は、数多くある墓石材の中でも私が最も推奨する石の一つです。
このコメントは、天山石本家採掘元である天山石材株式会社様のオフィシャルサイトにも以下のように掲載されています。
天山石は、私が最も推奨する国産墓石材の一つです。
その理由は、「硬い」「水を吸わない」「変色しにくい」の、“理想の墓石材3条件”とも言えるほどの性質を兼ね備えているからです。
ただ、天山石墓石のすべてを推奨しているわけではありません。
私がお薦めするのは、天山石材さんの採石丁場で採れる天山石と、田中直実石材さんの採石丁場で採れる天山石の二種類だけです。”
能島孝志1級お墓ディレクター評
こんにちは。(一社)日本石材産業協会認定「1級お墓ディレクター」資格の能島孝志です。
兵庫県神戸市で、“カロート(納骨室)に水が入らない特許構造墓石”『信頼棺®』を販売する、(株)第一石材の代表を務めさせていただいております。
能島
ところが、この天山石がここ最近、ブランド化によるランク分けなどで大きく様変わりしています。
今回の記事は、天山石で理想の墓石を建てるために、ぜひとも知っておいていただきたい2020年の最新情報をお伝えいたします。
目次
1.天山石の採石丁場に行ってきました
いいお墓を提供するには、まずは素材である石をよく知っておく必要があります。
お寿司屋さんが自ら魚市場に足を運ぶのと同じです。
というわけで、2019年11月19日~20日と、天山石の本家採掘元である天山石材株式会社様(田中義人社長)の採石丁場に行ってまいりました。
1-1.理想の墓石材3条件を兼ね備えた石「天山石」
佐賀県唐津市七山の天山~背振山系の山奥で産出される九州屈指の銘石「天山石」の歴史は古く、江戸時代の初め、1602年~1608年にかけて築城された唐津城の城壁にも、この天山石が使われています。
しかし、お墓の材料として本格的に採掘が始まったのは、1970年(昭和40年)代から、と、国産の墓石材としては比較的新しい石種なのです。
天山石は玉石状の形で採掘されるため、多くの墓石材のように岩盤から切り出されるというよりも、山肌から剥がし取るといったイメージです。
西日本で圧倒的な人気を誇る「庵治石」や「大島石」と比べると、少し紫色がかった重厚感のある濃い深みのある色目が特徴です。
そして、天山石の特徴は、何といっても0.059%という、「浮金石」「備中青みかげ」に次ぐ国産墓石材の中で第3位の極めて低い吸水率です。
ただ、岩石分類上、「浮金石」は黒みかげ石系の“斑レイ岩”、「備中青みかげ」は深緑系の“閃緑岩”に分類されますので、白みかげ石や青みかげ石の“花崗岩”の中では天山石が最も低い吸水率ということになります。
そのため、降雨後の水シミもほとんどなく、変色には無縁の石と言えるでしょう。
それに加え、硬い圧縮強度と曲げ強度を誇り、表面剥離や風化にも強く、艶持ちもよく、50年近く経過した石でも輝き続けているという、“硬い”“水を吸わない”“変色しない”を兼ね備えた、まさに理想の石といえる墓石材です。
1-2.いったいどこまでが「天山石」なのでしょうか?
元来より、天山石は、天山石材株式会社様(田中義人社長)と、隣接するもう1社、有限会社田中直実石材様(田中直実社長)の、計2社の採石場のみで採掘されるものだけのはずなのですが・・・?
ところが、実際に消費者のもとに流通される際にはどうも違うようです。
天山石が産出される天山・七山・背振山系には、天山石以外にも「七山みかげ」「富士みかげ」などの石が産出されます。
いずれも、一見すると天山石と色目や石目もよく似ています。
おそらく、一般消費者では区別がつかないでしょうね。
また、見た目だけではなく、品質も天山石に負けず劣らず硬質で吸水率の低い良質な墓石材なのです。
実は、これらの石が「天山石」として市場に流通しているのです。

出典:「日本の銘石 産地ガイド」(株式会社インデックス刊)
私たち、石材店向けに販売されている墓石用石材カタログにも、「七山みかげ・富士みかげ=天山石」のごとく掲載されています。
このように、類似の石が「天山石」として流通されることの是非についてはともかくとして、一般消費者にとってまぎらわしいことは事実です。
天山石に負けず劣らずの高品質の石なら、本来の名前で販売すればいいのではと思うのですが、そうはしない業界事情があるのです。
1-3.類似石種が「天山石」として販売される理由
「七山みかげ」や「富士みかげ」が天山石として販売される理由はただ一つです。
他社との競合に勝つためだけが目的なのです。
「天山石」として販売する方が売りやすいのです。
いわゆるブランド力ですね。
そして、「七山みかげ」や「富士みかげ」の方が、天山石より仕入価格が安いのです。
つまり、天山石の墓石で他社と相見積もりになったときに、「七山みかげ」や「富士みかげ」を“天山石”として販売することにより安価にできるということです。
生半可、天山石に少々似ていたばかりにこんな使われ方をするのですから、「七山みかげ」や「富士みかげ」もかわいそうなものです。
天山石でお墓を建てようと考えている人は、「天山石は天山石」「七山みかげは七山みかげ」「富士みかげは富士みかげ」として正直に提案をしてくれる石材店を選ぶことが大切です。
2.「天山石」の等級・ランク
まず最初に申し上げておきますが、天山石の等級・ランクと実質的な石の品質とは関係ありません。
最高ランクの天山石も最低ランクの天山石も高品質であることに変わりありません。
違うのは見た目だけなのです。
見た目は気にしないというのなら、低いランクの天山石を選ばれるのも一つの方法です。
天山石材株式会社様と有限会社田中直実石材様の天山石では、最高ランクの石ならば、天山石材様の天山石の方が色目が濃く美しい石と言えるでしょう。
価格は、天山石材株式会社様の天山石の方が高く、田中直実石材様の天山石の方が安く設定されています。
天山石としての優れた品質は、どちらも同じですので、どちらを選ぶかは、お客様の好みもあるでしょうし、石材店の取引状況にもよります。
いずれにしても、その時々で原石の状態(外見)が異なるということです。
3.天山石材産「天山石」の等級・ランク

出典:天山石材株式会社様オフィシャルサイト
近年、天山石材様では、人の目による品質管理だけではなく、色測定データを用いて天山石の等級・ランクを分類しております。
つまり、色測定器を使って石の色目の濃さを判別し、等級・ランク分けをしているのです。
色測定器による等級・ランク分けに関しては賛否両論がありますが、このように分類された天山石材産天山石が石材商社や加工業者を通じてお客様のもとに届けられています。
これにより、これまで天山石材産の天山石の中でも“上級ランク”として流通していた原石が、最高ランクの「紺碧」とそれに次ぐ「銀剛」に分けられました。
では、天山石材産の「天山石」の等級・ランクについて詳しくご説明いたします。
3-1.天山石「紺碧(こんぺき)」
天山石の中でも、より青みの強い石を選りすぐり、色測定器による判別でも合格した天山石のプレミアム最高級原石です。
産地証明書の発行だけではなく、シリアル番号による原石管理を行っており、高級和牛と同じようにデータによる品質保証をしております。
天山石特有の色の濃い石を望まれるのなら「紺碧」以外にありません。
3-2.天山石「銀剛(ぎんごう)」
天山石「紺碧」と比較すると色目はやや薄く感じますが、正真正銘の天山石高級原石です。
色測定データを用いて天山石の等級・ランク分けがされる前までは、「紺碧」「銀剛」という区別なく流通していました。
その時ならば、運が良ければ今でいう「紺碧」並みの濃い色目の石に当たることもありましたが、「紺碧」が登場した今では、「銀剛」で濃い色目の天山石を求めることは難しいと言えるでしょう。
ただ、「紺碧」より色が薄いといっても、大島石よりは濃い色目となります。
3-3.天山石「万葉(まんよう)」
「紺碧」「銀剛」クラスとしては出荷できない石を、「万葉」という名称で設定された安価な天山石です。
天山石としての優れた石質には変わりありませんが、色目が白すぎたり、石目が均一でなかったり、一部に黒い筋が入っていたりします。
また、前述の類似石種として紹介いたしました、天山石の採石丁場の近隣で採掘される「七山みかげ」の一部も、業務提携により「万葉」として販売を開始するとのことです。
つまり、七山みかげは、「七山みかげ」として販売されるものもあれば、「天山石」として販売されるものもあるということです。
ついに、石材業界も「OEM(オーイーエム)」の時代に突入か・・・
いずれにしても、消費者にとっては、ますますもってまぎらわしいことは事実です。
4.ランク・等級の高い天山石を選べば美しい墓石ができるのか?
これまで、天山石の種類や等級・ランク、「天山石」として販売させている類似石種について説明してまいりました。
では、等級・ランクの高い天山石を選べば美しくきれいなお墓になるのでしょうか?
答えは「NO!」です。
それも、絶対に「NO!」です。
その理由として、まず、天山石材産の天山石「紺碧」はともかくとして、それ以外の天山石、ならびに類似石種のすべては、中国の石材加工工場に大量の原石が輸出されています。
それを現地で完全な状態に墓石製品として加工し、再び日本に輸出されています。
ただ、中国の石材加工技術では、本当に美しくきれいな天山石の墓石はできません。
それは、天山石特有の加工の難しさにあります。
ひとつは、天山石の優れた特長でもある艶持ちの良さです。
長い年月を経過しても、磨き上げた艶が保たれるといいますが、それはあくまでもきちんと磨き上げられてこそであって、研磨精度の悪い中国では決して艶持ちが良いとは言い難いでしょう。
また、天山石は切る方向によって石目が大きく異なるため、石目をきちんとそろえてつくる「天目(てんめ)取り」という工法をもってつくらないと、遠めから見ると石目や色目が違って見えます。
まるで、パッチワークのような感じです。
では、日本の加工業者の手で加工すれば問題ないかというと決してそうとは言えません。
磨きの技術は中国より上だとしても、加工に手間が掛かり、原石の歩留まりが悪くなる「天目取り」の工法を用いて天山石を加工している工場となると、日本国内でもほんのごくわずかです。
高級食材を買ってきて家で調理しても、最高の料理に仕上がらないのと同じです。
素材の良さも重要ですが、つくり手の技術力があってこその等級・ランクであることを知っておくべきです。
5.まとめ
ずいぶんと長くなりましたが、いかがでしたでしょうか。
ひとくちに「天山石」といっても、奥が深いことをご理解いただけましたでしょうか。
色目や石目などの見た目を気にせず、優れた石質というだけで天山石を選ぶのなら簡単ですが、「やはり見た目も…」となると、かなり難しい石であることは間違いありません。
それを望まれるのなら、天山石に精通している石材店を選ぶしかありません。
なおかつ、加工工場と密接な関係があることが重要です。
そこまでしても、石は自然のものだけに、やはり多少の当たり外れはあります。
限りなく美しい天山石の墓石をお望みの方は、私ども第一石材に直接お問い合わせください。
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ここまで読んでいただきありがとうございます。
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